「コンクリート」について深堀り№1「コンクリートの歴史から未来まで」
今回は、外構工事で一番使われる「コンクリート」について、あっと驚く事や、聞いたことあるけど、よくわからないな。
と言ったコンクリートに関する事を、豆知識的に連続3回に分けて紹介していきたいと思います。
今日は表題の通り「コンクリートはなぜ固まるのか」について、「コンクリートの歴史」から「コンクリート未来」まで、ご紹介していきたいと思います。
今は普通にどこに行ってもコンクリートの上を歩いたり構造物を作ったり、コンクリートの中に住んでいたりと、当たり前のように身近なコンクリート。
今回の記事でコンクリートについて知ってみると、身近な物ですから意外と話題になるかもしれません。
というか私自身、調べてみてすごく面白かったです笑 是非最後までご覧ください。
今回は以下に絞ってお話していきたいと思います。
・コンクリートの歴史
・コンクリートの固まる仕組み
・コンクリートの未来
では早速、コンクリートの起源についてみてみましょう。
・そもそもコンクリートって?
コンクリートの歴史は古く、ローマ人がヴィスビオス火山山麗にあった火山灰、石灰、砕石を混合したものが水中で硬化し、
強度を増すことに気づいたところから始まります。古代ローマ人…相当好奇心旺盛ですね。
現在確認されている範囲で最も古いものは、なんと9000年前に造られたといわれています。物凄い歴史です。
しかし実際に普及したのは今からおよそ2000年前。そこから試行錯誤して今の安定した形になってきました。
そんな歴史の恩恵が今になって、お庭に駐車場として施工されていると思うと、感慨深いものがありますね。
では次の項目で、コンクリートが固まる仕組みについてみてみましょう。
・コンクリートってなぜ固まるの?
当然のように道路やお庭に施工されているコンクリート。今さらその存在に疑問すら感じないと思います。
ではコンクリートがどうやって固まるかご存じですか?
実は、「コンクリートがなぜ固まるのか」その構造が解明されたのは、なんと…
2016年なんです。笑 たった5年前の事です。
こんなに科学が発展して人の生活が豊かになった時代に…というか9000年も時間があったのに、
コンクリートが何で固まるのか解明されていなかったなんて驚きですよね。
そもそも…なんで固まるのかわからないものを、良くここまで発展させたなと笑
本気の研究を調べるとかなり複雑なので…簡単に説明すると、
セメント、砂、砂利、水と混和剤を混ぜて出来る「セメント水和物」の超ミクロ粒子が、
どんなサイズの隙間も埋めて、結晶化することにより、頑丈なコンクリートが出来上がるそうです。
ただし、完璧に混ざり合うことのないコンクリート。どんなに混ぜても完璧な硬化はできないそう。
不完全なため寒暖差でコンクリートが伸縮し、クラックが入ってしまうのもうなずけます。
何年も経過し、損傷のひどい場合は打ち直しを余儀なくされてしまうケースもあります。
では、朽ち果てたコンクリートに未来はあるのか。次の項目で「コンクリートの未来」についてみてみましょう。
・コンクリートの未来
そんな長ーい歴史のコンクリート。人もそうですが、美しくも儚くいつか終わりを迎えるものです。
しかし時代は待ってくれません。厳しい世の中です笑
2021年現在は、地球環境維持の観点からサステナブル(意味:持続可能)な材料が求められています。
そもそもコンクリートに限らず、土木・建築工事を起因とする二酸化炭素排出量は、地球全体の39%にのぼると言われています。
工事の材料として大量に使われるコンクリートは、その製造過程で二酸化炭素を排出する為、厳しい目を向けられています。(んなに生活に貢献しているのに可哀そう…)
そんなコンクリート。現在研究が進み、二酸化炭素を排出しない新しい製造方法が開発されました。
特別な電気化学のプロセスで火の代わりとなる熱量を発生、純度の高い二酸化炭素が発生するが、
ドライアイスとして活用することにより、実質排出量がゼロにする「カーボンニュートラル」が達成できたそうです。
古代ローマ人もすごいけど、現代人もすごい!
・リサイクルコンクリートについて
さらにリサイクルコンクリートも進化していて、「がれきと廃木材で作る強度抜群のリサイクルコンクリート」も開発されています。
(ちなみに開発したのは東大。日本人として誇らしいです)
新しいコンクリートは「二酸化炭素排出量ゼロ」そしてリサイクルコンクリートの強度も抜群に良くなる。
そうすればコンクリートの未来は、私たちが思っていたよりずっと面白いことになりそうです。
まだまだ解明されていない部分の多いコンクリート。今後の可能性が楽しみです。
今回は、そんな「コンクリートの歴史から未来まで」について解説させてもらいました。
次回は、記事中でも少し触れた「よく聞くクラック・スリット」についてコラムしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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